第83回 お酢で健康に

<第83回> 2024年6月27日 AT


初夏の過ごしやすい季節が終わり、梅雨に向けて蒸し暑い日も多くなってきました。蒸し暑い日は、さっぱりしたものが食べたくなりますよね。今回はさっぱりした料理に欠かせない調味料である「酢」の健康に役立つ効果を4つご紹介します。

①食後血糖値の上昇抑制
健常女性が最初に白飯を少量摂取した後、「食酢約15mlを含む飲料」または「プラセボ飲料」を自由に摂取しながら10分以内に全て飲食し、血糖値を測定した実験において、「食酢約15mlを含む飲料」を摂取した群では、2時間後まで血糖値が低く抑えられていました。また、血糖値の上昇ピーク時(食後30分)の平均上昇率も「プラセボ飲料」を摂取した群の89%に抑えられていました。

②肥満気味の方の内臓脂肪減少
BMI25以上30以下の方が12週間連続で「食酢約15mlを含む飲料」または「プラセボ飲料」を摂取した実験において、「食酢約15mlを含む飲料」を摂取した群では、腹部内臓脂肪面積、体重、腹囲、BMI、空腹時の血中中性脂肪の値などが試験開始時よりも有意に減少した上に、「プラセボ飲料」を摂取した群と比べても有意に低下しました。

③ 高めの血圧低下
血圧が高め(最高血圧:130-159mmHg、最低血圧:85-99mmHg)の男女が、「食酢約15mlを含む飲料」または「プラセボ飲料」を1日100ml、10週間毎朝続けて摂取したところ、「食酢15mlを含む飲料」を摂った群では、最高血圧が平均6.5%、最低血圧が平均8.0%低下しました。

④ 運動後に感じる身体的の疲労感の自覚の軽減
7日間にわたり「酢酸が多く(666mg)含まれる飲料」または「酢酸が少量(54.8mg)含まれる飲料」摂取した後、50分間の連続した自転車こぎ(5~6METs相当)の運動を実施した実験では、「酢酸が多く(666mg)含まれる飲料」を摂取した群の方が、「酢酸が少量(54.8mg)含まれる飲料」を摂取した群よりも、運動30分後と就寝時における「身体的疲労感」が軽減されていました。

以上のように、お酢には健康を助ける作用が多くあります。最近は飲むお酢など、手軽にお酢を摂取できる商品も増えています。みなさんもぜひ、日々のお食事にお酢を取り入れて健康にお過ごしください。


【参考文献】
ミツカングループHP「お酢の4つの力」
https://www.mizkan.co.jp/health/sunochikara/#tripplepower  (2024.5.13閲覧)