部門紹介

 

肺・循環機能検査部門
                      主任臨床検査技師 情野千文

 心電図検査・足関節/上腕血圧比(ABI,CAVI)検査・ホルター心電図検査・呼吸機能検査・簡易睡眠時無呼吸検査・特殊な心電図検査を担当している部門です。
入院時検査や術前検査のため心電図検査や呼吸機能検査を受けに来られる患者さんが多く、生理検査センターの中では最も検査数・患者数が多い部門ですが、患者さんお一人お一人に対し思いやり・声かけ・状態の把握に努め、初めて検査を受ける患者さんも安心して検査に臨めるよう心掛けています。
・心電図検査や血圧系検査は患者さんがリラックスできる環境づくりに力を入れています。
・呼吸機能検査は担当者が指示する大きさ・タイミングでの呼吸を何度か行ってもらいます。患者さんと担当者が協力し合い進めていく検査であり、患者さんの的確なサポートに力を入れています。
・ホルター心電図検査や簡易睡眠時無呼吸検査など機器を自宅に持ち帰る検査は分かりやすい説明を心掛け、精度の良いデータが得られるようにサポートします。
技術・学術面では講習会への積極的な参加や認定資格取得に向け、日々スキルアップに努めています。

超音波検査部門
                      主任臨床検査技師 船水康陽

超音波のことをエコーと呼びますが、「周波数が高くて耳に聞こえない音」「聞くことを目的にしない音波」のことを言います。エコー検査は画像診断(単純X線、CT、MRI、血管造影、核医学、エコーなど)の1つですが、特徴として以下が挙げられます。
<エコーの特徴>
・無侵襲(非侵襲的) ・リアルタイム評価 ・臓器や血流など動きの評価 
・形態評価と機能評価 ・機動性が高い(ベッドサイド評価) 
・検査料が比較的安価 ・描出能が検査者や患者さんに依存する 
・骨やガスの後方は描出困難

最大の特徴はCTや血管造影のような放射線被曝がなく「無侵襲」であることより繰り返し検査が可能であるとともに妊婦さんや小児にも安全な検査法です。
超音波検査部門では様々な疾患や医療ニーズに対応できるように以下の検査を実施しています。
<エコー検査の実施項目>
・腹部エコー ・心エコー ・頸動脈エコー ・腎動脈エコー 
・腹部大動脈エコー ・下肢静脈エコー ・下肢動脈エコー 
・上肢血管エコー(シャント) ・甲状腺エコー ・関節エコー(リウマチ) 
・頸部リンパ節エコー

また、エコー検査の精度を維持・向上するために各種認定資格の取得・更新、学会参加・発表、論文投稿など行い、日々進化する専門的な知識と技術の習得に努めています。詳細は当センターホームページの「業績・資格者数」をご参照下さい。検査にお越しの際に、ご不明な点等ございましたら気軽にスタッフにお声がけ下さい。

感覚機能検査部門(バスキュラーラボ)
                      主任臨床検査技師 三木未佳

<感覚器>
 感覚器部門は、主に耳鼻咽喉科に関わる検査を担当しています。
 耳管機能検査、電気味覚検査、基準嗅力検査、鼻腔通気度検査、平衡機能検査は、生理検査センターで実施し、聴力検査は患者数が多く、防音室を必要とするため耳鼻咽喉科の外来へ出向し検査をしています。近年、新型コロナウィルス感染症の後遺症として、味覚障害や嗅覚障害が生じることから、以前よりも検査件数が増加しています。生理検査センターでの検査件数の増加に伴い、以前は随時検査だった耳管機能、電気味覚検査などを予約検査とすることで無駄な待ち時間を減らすよう努めています。
<バスキュラーラボ>
 近年、血管診療の重要性が高まる中、当センターにもバスキュラーラボが設置され、複数の血管診療技師(CVT)が在籍しています。多くの診療科からABI、血管エコー検査の依頼を受けて、さらに血管診療に携わる総合外科や形成外科、循環器内科からは、空気容積脈波(APG)、皮膚組織還流圧(SPP)、血管内皮機能検査(FMD)、知覚痛覚を調べるペインビジョン検査の依頼を受け、検査をしています。バスキュラーラボとは単に区画化された空間とスタッフを示すものではない…と言われます。当センターにCVTは6名在籍(2022年現在)しておりますが、それぞれが様々な検査の担当をしながら、脈管診療に関する検査技術・知識・個々の患者情報などを共有し、診療科へ信頼性の高い検査結果を返せるよう日々努力しています。

脳・神経機能検査部門
                      主任臨床検査技師 浅黄優

 脳・神経機能検査部門では、神経細胞から発せられる微弱な電気活動を波形(なみ)の形で捉え、画像検査では捉えることの難しい神経の「機能」をみる検査を担当しています。全身の神経機能を対象とする当部門では、通常の検査室で行う脳波検査や末梢神経伝導検査、各種誘発電位検査のほか、病室で行う長期脳波ビデオ同時記録検査、手術室で行う術中脳神経モニタリングなど、院内のあらゆるエリアで業務を遂行しております。最近では脳神経を専門としない診療科からの要望も増え、生理検査センター発足当時と比べ、この数年で検査項目も増加しました。
当部門員は各種講習会や学会へ参加し自らの技術や知識をレベルアップさせることで、よりいっそう臨床に貢献できるよう日々努めています。

顎機能検査部門
                      主任臨床検査技師 三木未佳

2020年12月から生理検査センターで歯科部門の検査の一部を担うことになりました。
顎機能検査室では、咀嚼筋筋電図、下顎運動、唾液量検査、咀嚼能力検査、口腔機能低下症の精密検査など様々な検査を実施しています。矯正歯科治療前の検査や口腔乾燥症の診断に関わる検査として、重要な検査となります。