受賞歴(平田技師)


 平田(櫻庭)理絵検査技師が、日本臨床衛生検査技師会の「日臨技学術奨励賞 最優秀演題賞」を受賞し、平成29年6月17日(土)~18日(日)に幕張メッセで開催された第66回日本医学検査学会式典において表彰されました。この最優秀演題賞とは、前年度の日本医学検査学会において発表された演題から選考される優秀演題賞の内、1編に与えられるものです。


 今回の平田検査技師の受賞演題は「睡眠ステージが難治てんかん患者の頭蓋内脳波高周波振動の分布に与える影響」です。てんかんは通常、薬で発作を抑えることが出来ますが、約3割程度の患者さんは薬剤抵抗性の難治てんかんです。しかし一部の患者さんには外科治療が可能ですが、その際に脳の表面に直接電極を入れる検査が必要な場合があります。これを慢性頭蓋内脳波検査といいますが、電極留置後に切除域を決定する際に、これまでは標準化された診断方法がありませんでした。本研究では、神経細胞が高頻度に同期して発火することにより生じる脳波の高周波振動(high frequency oscillation, HFO)に着目し、REM睡眠という特殊な睡眠ステージに着目して検討することで、てんかん原性領域に特異的なHFOを判定できる可能性を示すことができました。


 以下は平田検査技師のコメントです。

「栄誉ある賞を頂戴し、誠に光栄に存じます。本研究を行うにあたり、多くの方々に御指導をいただきましたことを感謝申し上げます。直接御指導いただきました東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野教授 中里 信和 先生、国立精神・神経医療研究センター病院脳神経外科部長 岩崎 真樹 先生、そして三木 俊 部門長、浅黄 優 主任臨床検査技師、そして生理検査センターの全スタッフに心より感謝申し上げます。」