<第96回> 2025年10月30日 K.K
近年日本の気候は変化し暑い日が多くなりました。夏はそれほど気にはなりませんが、寒くなってくると気をつけたいのが末梢神経伝導検査における皮膚温です。
末梢神経伝導検査は手足の末梢神経の機能に異常がないか調べる検査です。皮膚表面から電気刺激をし、神経を伝わる伝導速度や、得られた反応(波形)を測定し、神経の状態を調べます。
末梢神経伝導検査では皮膚温が下がると神経伝導速度も低下してしまい、正しい判定ができなくなります。手足を触れた際に冷たいと感じる場合に皮膚温はすでに30℃を切っており、その場合は温めてから検査を行います。また、検査中にも皮膚温を計測し、温度低下に気をつけながら検査を進めます。
冬になると来室してすぐの検査では手足が冷え切っている患者さんが増えます。手袋や厚手の靴下などで保温を心掛けていただくと幸いです。

