<第19回> 2018年10月5日 佐々木絵里奈
みなさん、毎年10月は「乳がん月間」ということをご存知でしょうか。
乳がんに対する正しい知識を広め、乳がんの早期発見・早期診断・早期治療の大切さを伝える運動が世界規模で展開されています。
ピンクリボンという言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、ピンクリボンとは、乳がん啓発活動を表す世界共通のシンボルマークです。ピンクリボン運動は、1980年代にアメリカで始まり、日本では乳がん患者らによる「あけぼの会」によって1994年に始まりました。さまざまな団体が活動を行っており、2000年頃より一般的に認知されるようになり、10月1日は「ピンクリボンデー」として、東京タワーや東京都庁、レインボーブリッジなどがピンク色にライトアップされ、街全体からも発信されています。
さて、乳がんは女性にできるがんの中で最も多く、40代後半に最も発生率が高くなっています。年間約76,000人が罹患し、生涯に11人に1人が罹患するといわれています(2013年
地域がん登録全国推計によるがん罹患データ)。
近年急増している乳がんですが、治療法が進み、早期発見・早期治療で9割以上のケースで治癒が期待できます。
早期発見の秘訣は、検診を定期的に受けることです。近年、乳がん検診受診率は増加してきていますが、受診率40%未満(平成28年国民生活基礎調査)、国別順位では30位と欧米の受診率に比べるとまだまだ少ないといえるでしょう。
早期発見のため、セルフチェックや検診など自分の年代にあったピンクリボン習慣を心がけましょう。
□20代から月に1度のセルフチェックを!
□40歳を迎えたら、2年に一度、乳がん検診を受けることが国の指針で勧められて
います!
□しこりなど自覚症状がある場合は、検診を待たず、速やかに乳腺外科など医療機関 で診察を受けてください!
各市区町村から検診の無料クーポンが配布されている場合もありますので、上手く活用してみて下さい。
今まで乳がんについてあまり考えたことがなかった方や検診を受けたことがなかった方も、この機会に一度考えてみてはいかがでしょうか。
(参考)
公益財団法人日本対がん協会ホームページ
厚生労働省 がん検診手帳 乳がん検診について