第82回 お昼寝タイムを効果的に

<第82回> 2024年5月16日 Y.S


 若葉に風香る今日このごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。
暖かい日も多くなり、お昼寝タイムがとても心地いい季節になってきましたね。私は昔からお昼寝をすることが大好きだったので、今回はお昼寝についてお話ししたいと思います。

 そもそも、なぜ昼過ぎになると眠くなるのでしょうか。その理由は以下の2つが挙げられます。
1. 体内時計の影響
人間の眠気のピークは、体内時計の影響で深夜~早朝と、昼過ぎ(特に昼の2時頃から4時頃の間)の2回やってくることがわかっています。
2. 食後の血糖値低下
食後にはインスリンが分泌されるため、血糖値が低下し、眠くなると言われています。

 では、お昼寝はするべきなのか、するべきではないのか、その結論は仮眠時間によって変わってきます。最適な仮眠時間は10~20分とされており、それ以上仮眠してしまうと、かえって起きた時にぼーっとしてしまったりします。これは、睡眠のリズムが関係しており、人は入眠の後、30分ほどかけて深いノンレム睡眠に入るため、深い眠りの段階で無理に起きてしまうと、かえって頭が働かず、その後の作業効率が悪くなるなどの悪影響が生じやすいのです。

 しかし、最適な仮眠時間であれば、お昼寝はその後のパフォーマンスをぐっと引き上げる効果があると言われています。スペインやイタリア、南フランスなどでは、「シエスタ制度」という長いお昼休憩の制度を設けており、お昼寝を推奨しています。日本でもそれに倣ってシエスタ制度を導入している企業も増えてきており、小学校でも昼食のあとに15分ほどのお昼寝時間を設けて、午後の授業能率をアップさせようという取り組みもなされています。

 では最後に、より効果的にお昼寝をする方法を紹介したいと思います。
1. 昼寝前にカフェインをとる
カフェインの覚醒効果の出現には摂取後15分程度かかると言われています。よって仮眠から覚めるタイミングでカフェインの覚醒効果も出現するので、すっきりと目覚めることができ、また、その後の眠気もカフェインの効果で軽くなります。
2. アラームを使わずに起きる
アラームを使わずに起きる「自己覚醒法」もすっきりとした目覚めに効果的といわれています。
3. 起きたら明るい光を浴びる
2000ルクス以上の光は覚醒効果が高いとされているため、太陽の光を浴びたり、意識的に明るい場所へ行くとよいでしょう。
4. 最適な昼寝の姿勢
昼寝をする際には、リクライニングで横になる姿勢か、座った姿勢が良いとされています。

とはいえ、平日のお昼休みにしっかりとお昼寝ができるとは限りません。その場合は目を閉じるだけでも約70%もの睡眠効果があるといわれています。ぜひ実践してみてください。

皆様のお昼寝ライフがよりよいものになりますように。

(引用元)
アリナミン製薬株式会社:昼寝の効果的な取り方とは?昼寝に適した睡眠時間やコツを解説
日本成人病予防協会:昼寝~ストレス解消法~