第48回 食中毒に注意しましょう!

<第48回> 2021年7月6日 津田 理恵

日に日に暑さが増し、夏を感じる季節となりましたね。皆さんは夏と言えば何を想像しますか?海・スイカ・花火・お祭りなどなど(コロナの影響で制限されてしまっているものも多くありますが…)。楽しいこともたくさんありますが、夏には食中毒が増えることも忘れてはいけません。
食中毒は、その原因から細菌性、ウイルス性、自然毒、寄生虫などに分けられます。その中でも夏には「細菌性」の食中毒が流行します。細菌性食中毒を引き起こす代表的な病原体としては、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、セレウス菌、ウェルシュ菌などが挙げられます。ニュースでこれらの病原菌の名前を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。これらの細菌は高温多湿の環境を好みます。潜伏期間は病原菌によって1時間~数日と様々です。症状としては下痢・腹痛・吐気・嘔吐・発熱などがあります。加熱が不十分な肉や魚はもちろん、おにぎりやカレー、チャーハンといった調理済み食品にも注意が必要です。
食中毒予防の3原則として、食中毒菌を「つけない」「ふやさない」「やっつける」というものがあります。
「つけない」…調理時に手をよく洗う、調理器具を洗浄・殺菌する
「ふやさない」…食材を購入したら速やかに冷蔵庫に入れる
「やっつける」…よく加熱して食べる、特に肉料理では中心部を75℃で1分以上が目安
調理する際にはこれらのポイントを頭に入れておきましょう。

また、昨今のコロナ禍で食中毒が増加するのではないかと言われています。主に呼吸器系の症状を引き起こすことで知られる新型コロナウイルスと食中毒にどんな関係があるのでしょうか?答えは「新しい生活様式」の中にあります。コロナ禍では外食を控える代わりにテイクアウトや宅配サービスを活用している方も多いのではないでしょうか。テイクアウトやデリバリーでは、お店が調理してから私たちの口に運ばれるまでの時間が長くなるため、食中毒のリスクが高まります。加えて、これからの季節は高温多湿となるため細菌の大好きな環境となります。
テイクアウトやデリバリーを使用する際には、以下のことに注意しましょう。
・中まできちんと加熱されている食品を選ぶ
・テイクアウトした商品は長時間持ち歩かずに速やかに食べる
・持ち歩く際には保冷バッグ・保冷剤を活用する
・食べる前には手を洗う

食中毒と新型コロナの感染対策に気をつけて、楽しい夏を過ごしましょう!

【参考】
食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント|政府広報オンラインHP
食中毒|厚生労働省HP